体育会系だったあたしにとっては、なんで吹奏楽なの?から始まった長女の部活動
長女は6年間、ほんとによく頑張ってきたと思う
彼女がパーカスで起こすグルーブ感というか、オーラというか、なんというか・・・
とにかく見る者、聞く者の心をひきつけるというか、印象に残る
どんなに辛いことがあっても、ただただ、ひたすらにパーカスが好きで、好きすぎて、
それが音にも動きにもあふれでてくるんだね
演奏休憩中のトイレで他校の子やお客さんが、演奏中話せない感想として
「パーカスのあの子、すごいよね。かっこいいよね。超元気だった~。ティンパニうまかった~」
というのを聞くたび、密かに、『ありがとうございます』って心の中でお礼を言ってた
中3のコンクールで、シンバルの音にこだわり、何か月も、繰り返し繰り返し、
有名な先生に指導して頂いて、ひたすら繰り返し、音を作り上げて、
素晴らしい音が出たのと引き換えに、
両手の手首がダメになった・・・
普段の生活では重いものは持てず、ペットボトルの蓋すら開けれず、両手が震えてしまうような状態・・・
腱鞘炎と言って周りには気を使われないようにしてきたけど
そんなんじゃなくて、本当はもっと深刻なもの・・・
それでも、どうしても本人が行きたいという高校の吹奏楽部で又、3年間やることに反対は出来なかった
今度は痛みとの戦いの3年間・・・
下の子も、重い楽器で、首から腰に掛けての痛みから解放される日がなくて・・・
吹奏楽ってこんななるの?って不憫に思う時もあるけど、音を作り出すために二人が選んだ道・・・
そう思うしか自分の本心を隠す方法はなかったな
結局二人、
鎮痛剤を毎日服用してやってきた。
黒サポーターの人といえば全校の子がわかるくらい、長女=サポーターが浸透して
何度も、レントゲンを撮るたびに、医者には、ドクターストップと言っていいか?と聞かれたけど
その都度、目にいっぱい涙をためて、大きく首を横に振って、
「最後のコンクールまでは絶対やめたくない・・・」って訴えている彼女を、
やっぱりあたしは見てるしかなくて・・・
結局、最後のコンクールと、手首がつぶれるのを待っているような嫌な駆け引きの日々・・・
手首を曲げると、グジュッて、不気味にやわらかく、変な音がする
進行して仰々しい病名がついて、手術を避けるために、
普段の生活は、寝る間もずっとガチガチに両手首を固定する装具をつけ、
肘には単品の固定サポーターをつけている姿は、まるでダンボールで作ったロボットみたい
それでも、好きで、好きで、好きすぎて、いまだに、今日、うまくあたらなかったって大泣きしたりする
丈夫な手首が欲しい!!って悔し涙をながすけど、
それでも最後は、「明日はもっとうまくなる!!」って言って、笑ってから寝る。。。
その真っすっぐな向上心を持って歩き続ける彼女を、あたしは心から娘を尊敬している
ほんとに、名前の由来通りの大人になったなぁ・・・
明日、仙台で東北大会のステージに立つ
全国大会の厳しさは中学の時、経験しているから、
知っているだけに簡単に全国に行け!とかは言えないし、
もしかしたら、ほんとにこれが最後のコンクール・・・
『右手、もげる・・・』って昨日もLINEがきてたけど、12分間、戦って、そして楽しんで納得してきてほしい。
6年間で70回くらいステージを経験してきたのかな
あたし、全部見て来たよ
どの時も、全身から音を楽しんでキラキラしてる彼女がまぶしくらいだった
ほんとに、今までの感動をありがとう!!
そして、ごめん・・・手を守れなくて
明日ね、明日、神社に、手首と金賞のこと、お参りしてから会場に向かって、全力で、客席から念を送るよ
どの学校の吹奏楽部員も、この晴れ舞台、自分たちが頑張ってきたすべてを12分間で出し切れますように…
がんばれ!がんばれ!がんばれ!!